〈ケア〉を考える会(第84回)

 

 

10月13日(土)13:30~、二条にて
『「渦中」の心理学へ』の著者・浜田寿美男さんを迎えます。
西川勝さんも参加されます。
楽しみです。
 

浜田寿美男さんを迎えて、記念すべき会となりました。

 

この会の後、パソコン遠隔操作事件が大きく報道されました。ここでも無罪の二人が容疑を認める供述をしています。
浜田さんが〈ケア〉の会で話されたことが強く思い出されました。
冤罪事件の供述分析の話です。
なぜ、犯人ではない者が犯行を認める虚偽の自白をするのか。
警察・検察当局は、悪意を持って犯人に仕立て上げようとしているのではない(例外はあるが)。
一方で、警察・検察当局者は、被疑者を犯人として信じて疑っていない。
その当局者によって、被疑者は孤立無援の缶詰状態で長い時間取り調べを受ける。
そして、被疑者は犯行を認める。
犯人でしか知りえない犯行の状況も話したり指し示したりする。当局者はそれでさらに犯人としての確信を深める。
実際にそういう供述がなされている。
犯人にしかわからないことが、犯人ではないのに、なぜ供述できるのか。
「虚偽自白」は、なぜ、どのように行われるのか。
実際に、警察・検察・司法関係者の多くは、その「虚偽自白」がどのようになされるか知ってない。
警察・検察と被疑者、両者の心理分析を通して、その真実に迫る浜田さんの話はたいへん説得力がありました。
そして、その話は、今回のパソコン遠隔操作事件にもあてはまります。
浜田さんを迎え、そのお話をたっぷり聞くことができて、ほんとうによかった(ありきたりな言い方ですが)。
豊かな時間を持つことができました。